それがたとえ夢だとしても

これ以上好きにならないなんて 言わないよ絶対

少女から大人になる君へ~レインボーキャンディーガール~

少女から大人になる君へ

 

…なんて、ラブソングの歌詞にありそうな題名にしてみましたが(笑)そんな切ない話をするわけではありません。Hey! Say! JUMPの両A面シングル「明日へのエール/ウィークエンダ―」に収録されているカップリングの「レインボーキャンディーガール」という曲、そして2014年に発売されたこれまた両A面シングル「Ainoarika / 愛すればもっとハッピーライフ」のカップリングでHey! Say! 7の楽曲「Oh My Jelly! ~僕らはOK~」についてどうしても語りたくなってしまったので書くことにします。

 

①レインボーキャンディーガール

まずイントロ部分から。まるで遊園地にあるメリーゴーランドに乗っているような、はたまた行進しているようなゆったりとした3拍子のリズムから急に音が止まり、皆の「Let’s go!」の声で物語が動き出す。この時点で「レインボーキャンディーガール」というメルヘンチックな曲名の世界に引き込まれてゆく。JUMPさんの楽曲はイントロのインパクトが強く、どの曲とっても秀逸で本当に素晴らしいな、といつも思います。

冒頭の歌詞「君はCandy変わるくるくる 忙しいねlittle girl」を涼介が歌う。彼の甘い声と少し舌っ足らずに歌う「little girl」と歌詞がリンクして、初っ端から心をわしづかみにされる。その後大ちゃんが「いつまでもイメージそのまま 気に入らないの?」→ちぃが「まるで兄妹なんてさ 仲間に言う度ふくれてさ」と歌う。よく考えてみてください。ちびーずにこんなに甘やかされて可愛がられている。そう、だからここは「little girl = 小さな女の子」。歌割でそこまで考えたかどうかというのは分かりませんが、ここでの彼女のイメージは無意識のうちに歌割も頭に入れたうえで作られている部分は少なからずあるのかなと思います。そして次の「‘もういい’とか‘バカじゃない’とか」を光くんにしたのはもう素晴らしいとしか言えない。この彼女の幼さや拗ねている雰囲気を出せるのは彼だからこそ。もし仮にここを大ちゃんが歌ったとしたら、拗ねている感じは出るであろう。しかし光くんが歌うと「彼女が拗ねている様子を真似している」というのがより表現される気がするのだ。(あくまでも個人的にそういう気がするだけ)そして高木の「まぁいっか そんなことも可愛いよ」。狙ったように高木!!こんな上から目線で(だけど狙ったような風ではなくて)少し照れつつ素直に可愛いと言えるのは彼だけだよ!彼が言うと本当にそう思っているんだなって妙に納得してしまう。高木万歳!(個人的で申し訳ないんですがここが最高に大好きなもので)ラップ調のいのちゃんの「そんなヒール履いちゃって ふらふらしないで 見てられないんだベイべ」。私は彼に「ベイべ」と言わせた人に拍手を送りたい。だってこの状況でかっこつけず、だからと言ってふざけ過ぎずの微妙な雰囲気を醸し出せるのは彼しかいない気がするから。

2コーラス目に入ります。「メイクなんか~」を圭人が歌うっていうのが何となく新鮮な気がした。でもここはやっぱり他の人じゃないんだよな。ここは歌っている本人(=彼氏)が背伸びしているように感じられてしまっては世界観が微妙に崩れる。(私はこの時点で、彼氏は彼女に比べたら大人であったのに最近彼女が大人に近づいてきて…っていうシチュエーションだと思ってるから)裕翔はスクラップティーチャーの久坂のテンションだったら合ってるかなぁとも思ったりしたけれど、今なら圭人が一番似合ってる。だっていつも髪型セットしてくるとか、そういう彼女に見せる顔や表情をいつも気にかけていそうだから(笑)そのあと薮くんのパートを挟み「ほら機嫌直して お願いします!!!(全員)」、来ました大ちゃんパート!彼の温もりのある声と優しい歌い方がこの曲で最大限に生かされている、と言っても過言ではないのでしょうか。謝って機嫌を直してもらおうとする必死さと、その裏にある彼女に対する大きな愛情を一緒に表現できるのはいつも表情豊かな彼だからこそだと思います。

ここまで曲を細かく見てきましたが、全体を考えると言及したい点がひとつ。いわゆる「彼女」の呼称がどんどん変わっていったのはご存知でしょうか。最初は先述したとおり「little girl = 小さな女の子」。サビになると「girl」。大サビになると「Lady」。彼女が成長しているのが暗に示されて、最後には自分を「boy」と呼んでしまう。これがすごく愛おしくて、どこまでも可愛い曲だなぁと思いました。

 

②Oh My Jelly! ~僕らはOK~ (Hey! Say! 7)

 これをレインボーキャンディーガールの彼女がlittle girl時代(もしくはgirl時代)のことを歌っていると考えるとかなりしっくりくる。

 裕翔が歌う「僕が黒って言えば白だし 全部突っかかってくる」という部分。何でもスクラップ・ティーチャーの久坂のイメージで判断してしまうのが私の悪い癖ですが、裕翔が歌うと一番情景が浮かんでくる。二人が遊園地に行って最初に乗る乗り物で争ったり、食べるもので意見が絶対分かれてごねたり笑ったり忙しいんだけれど結局「しょうがないなぁ」って彼氏が折れる。そこで「そんな君がたまに見せるズルい笑顔は健在」。折れた彼に上手く感謝が言えない、もしくは「してやったり」という風に「ズルい笑顔」を見せる。

 ここでレインボーキャンディーガールを振り返ってみてください。「泣き笑い忙しい」→「そんなとこも可愛いよ」→「しょうがないなぁ」。この間に②を入れたら「意見が真反対」→「泣き笑い忙しい」→「彼氏が折れる」→「ズルい笑顔」→「そんなとこも可愛いよ」→「しょうがないなぁ」。若干強引な気もしますが、それほど違和感は感じないほどこの2曲の世界観が共通しているなぁと思います。

 

③最後に

 ここまで長々と個人的な見方を語ってきましたが、カップリングの曲でこれだけ書けるほどJUMPさんのカップリングが魅力でいっぱいだとは正直思っていませんでした。この曲をはじめとして、他の曲も様々な視点から読み解いて行けたらいいな、と思います。多くの方にこの歌が届くことを願って。