手を伸ばしても届かない
手を伸ばしても届かないあなたへ
オタクごととは少し関係ない話をします。ジャニーズとは全く関係ないアーティストさんのこと。大好きな彼女…ZARDの坂井泉水さんのことを。まだ20年も生きていないわたしが言うのは浅はかだと思うかもしれない。それを承知であえて言います。きっと彼女以上に好きになる、恋い焦がれる女性歌手の方はこの先誰もいないんだろうなと。
会場の外に出てこっそりお辞儀して感謝を伝えて帰ってきました、献花できなかったからね。来年は25周年、また参加したいな。本当に今日は楽しい時間をありがとうございました。これからも隣で見守っていてくれたら嬉しいな。(写真は頂いたおみやげ) pic.twitter.com/yDAOoHFbib
— 詩織 (@tramp_JQK) 2015年5月27日
彼女は今年で歌手デビュー25周年を迎えています。でもこの記念すべき年に、お祝いすべきたくさんのイベントに彼女の姿はありません。どうあがいても、そんなに泣いても願ってもそれは叶うことはありません。悲しいし悔しいし、どうしてなんだろうって何度も拗らせた。でも、TDCでコンサートが開かれたり。毎年フィルムコンサートが行われたり 献花台が設置されたり TVで特集が組まれたりする。それだけ多くの人の心を掴み、支え続け 生き続けている人なんだなぁと改めて実感させられると少し救われたような気持にもなって。昨年のフィルムコンサートで会場に入るのを今か今かと待つファンの方たちを見た時もそう。年代的にそうだからなのは分かっているけれど、会社を抜けてきたようなスーツを着たおじさんたちがいたのには驚いた。それも半分くらいを占めている。それなのに、子ども連れたお母さんがいて、わたしと同年代の子がいて。小さい子がいて。幅広い年代に愛されるってこんなことなんだね。会場に入っただけで涙が溢れてきそうでした。
物心ついた時から知っていた彼女の歌をしっかりと認識したのは、テレビで放送していた『劇場版名探偵コナン 迷宮の十字路』を見て一瞬にしてコナンにはまったとき…おそらく2004年。それから今年で12年もの年月が経ってしまいました。そして、幼すぎた私がCDショップに貼られた彼女の訃報を告げるPOPを見てもいまいち状況が呑み込めなかった時から数年。長かったような、早いようなこの時間。どんなときにも彼女の歌がそばにいました。わたしが重い愛の曲が好きなのも、哀しさが漂う曲調が好きなのも、少なからずあなたの影響をうけているんだろうな、なんて思ったりもします。
あなたの笑顔が、優しい声がどんなときでも心の支えです。
すべてを受け入れてくれるその温もりと、背中を押してくれる明るさが大好きです。
彼女=「負けないで」と結び付けられている今が、個人的には悔しくて仕方ありません。「負けないで」があることで、歌われることで彼女が多くの人々の心に生き続けるのはとても嬉しいことだけれど…もっとその先を知ってほしい。聴いてほしい。そんなわがままな気持ちがいつも渦巻いて仕方ない。だから、この場を借りて何曲か紹介させてください。(本当はもっと語れるけど引かれそうなので短文でやめておきます)
①愛は暗闇の中で
一時期アニメ名探偵コナンのOPだったこともある、思い入れのある曲。デビュー曲「Good-bye My Loneliness」のカップリングだけれど、ぜひ「グロリアスマインド」のカップリングとして収録されている再編集版を聴いてほしい。こんなかっこいい曲も歌える彼女のことを知ってほしい!ちなみに2コーラス目のサビ前の歌詞は書き直していて、惜しくも再収録が叶わず上木彩矢さんという方が歌っています。
②Forever you
もっと大人になったときに聴いたらきっと思うことも感じることも変わるんだろうな、と思いながらも。支えてくれる人がいるから頑張れる、そんなことを実感させてくれる一曲。
③止まっていた時計が今動き出した
「此処には 過去も未来もない 今しかない」「まわり道も意味のある修行(おしえ)と気付くときが来る」という歌詞が沁みる。恋愛の曲だけれど、この歌詞はそれだけに留まらないんじゃないかなと思いながらいつも聴いています。
④もう少し、あと少し…
描写がとても好き、そして画が浮かぶ。Aメロがとても好きです。
⑤眠り
坂井さんが作詞・作曲のどちらも担当した楽曲。落ち込んだとき、寂しいときに聴くとどうしようもなく涙が出てくる。そっと掬い上げてくれるような優しい曲。
皮肉なことに、あなたのおかげで好きな人を応援できる日々の幸せを実感しています。どこか遠い場所で、彼らは自分と同じ時間を過ごしている。今を生きている。確かに近くに行きたいし会えたらそれ以上幸せなことなどないけれど…。言葉だけ見れば引くぐらい重いのは承知しています。でもね、本当に生きてくれさえいればいいとも思えるんだよ。時間が過ぎていかないことほど悔しくて悲しくて切ないことはないから。身をもって感じているから。
私たちの中であなたの歌声は、言葉たちは生き続けています。
そこから見守っていただけたら幸いです。
天国から微笑んでいてくれると信じて。
坂井泉水さん、
いつもありがとうございます。大好きです。
2016.05.27