それがたとえ夢だとしても

これ以上好きにならないなんて 言わないよ絶対

有岡大貴の歌の法則を探す旅に出た。【有岡大貴/知念侑李/中島裕翔】

 

有岡大貴の歌の法則を探る旅に出た。

 

「あの人のパートの秘密を知りたい!」と思い始めたこの分析。本当はよく歌う言葉やメロの種類を調べるはずだったのに、いつのまにかありえないほど面倒な調査(もはや研究)になっていました。調査結果をご覧ください。

 

1.調査方法

 有岡大貴(比較対象として知念侑李・中島裕翔)が歌うパートを取り上げ、その歌詞の母音の数を比較し偏りがあるか比較する。調査対象は最近発売されたアルバム(smart, JUMPing CAR)、SUPER DELICATEからキミアトラクションまでのシングル曲とする。また、調査対象が歌うパートとは3人以下で歌うパートと定義することにする。その際、アルバム収録曲の中にシングルカットされている曲は含まない。

 

2. 有岡大貴の場合

2-1. アルバム編

 まずは最新アルバム「JUMPing CAR」から見ていこう。

 

 グラフ1 全収録曲中の母音の割合 JUMPing CARの場合

f:id:trumpnomori:20151120112255p:plain

(1 = [a], 2 = [e], 3 = [i], 4 = [o], 5 = [u])

 

 グラフ2 一番歌詞に出てくる母音(曲ごと)

f:id:trumpnomori:20151120112325p:plain

(1 = [a], 2 = [e], 3 = [i], 4 = [o], 5 = [u])

 

ユニット曲「UNION」を含めた15曲(Viva! 9’s soulを除く)中、彼のパートで一番使われた母音は「a」だ。母音の総数の割合は約30%、母音aが一番多く歌われている曲の数では他と大差をつけてトップという結果になっている。後に出てくる他のメンバーのグラフを見て「歌詞ではア段の音が使われることが多い」という仮説が立つことになるが、それにしてもこの偏りは異常な程と言っても過言ではないだろう。2014年に発売された3rdアルバム「smart」の場合どうだろうか。

 

図 3 全収録曲中の母音の割合 アルバムsmartの場合

f:id:trumpnomori:20151120112345p:plain

(1 = [a], 2 = [e], 3 = [i], 4 = [o], 5 = [u])

 

図 4  1番歌詞に出てきた母音(曲ごと)

f:id:trumpnomori:20151120112359p:plain

(1 = [a], 2 = [e], 3 = [i], 4 = [o], 5 = [u])

 

このアルバムはメンバーが作詞・作曲など何らかの形で関わっている楽曲が多い。その影響か、楽曲に関わったメンバーがメインになっている。このアルバムで有岡大貴は「RELOAD」という曲の作詞を担当しており、前述の通り歌割が多めである。そのあたりも考えて見てみよう。母音の総数の割合で言うならば、一番多いのは「a」で4thアルバムと大きな違いはない。しかし曲数のグラフを見るとどうだろう。Jumping CARで異常なほどに「a」に偏っていた母音が軽く分散され、「i」の曲数が増加している。この違いが生じた理由については後々詳しく考察することにする。

 

2-2. シングル編

 続いてシングルを見てみよう。集計の範囲は2012年2月に発売されたシングル「SUPER DELICATE」から2015年11月06日現在の最新シングル「キミアトラクション」までのA面曲とする(両A面シングル「Ainoarika/愛をすればもっとハッピーライフ」「明日へのYELL/ウィークエンダー」「Chau#/我 I Need You」はすべて調査範囲内)。「SUPER DELICATE」の次のシングル「Come On A My House」からアルバム「smart」に収録されているから、というのがこの範囲選択の理由。(ならその曲からにしろよ、というツッコミはいれないで)

 

図 5 スパデリ~キミアトまでのシングルでの母音の割合

f:id:trumpnomori:20151120112437p:plain

(1 = [a], 2 = [e], 3 = [i], 4 = [o], 5 = [u])

 

図 6 スパデリ~キミアトまでのシングル歌詞の中で一番多い母音(曲数)

f:id:trumpnomori:20151120112450p:plain

(1 = [a], 2 = [e], 3 = [i], 4 = [o], 5 = [u])

 

二つのアルバムと比べると母音の総数の割合でも曲数においても大きな違いが表れたと言えるだろう。まず母音の総数でいうと「i」「o」「u」の割合に大きな違いが見られなくなり、「a」の割合が減った。これは曲数のグラフにおいて顕著で、JUMPing CARであれほど多かった「a」が「i」と同等、それ以下になっている。この理由についても後々言及するが、シングル曲ではソロではなく他のメンバーと同じパートを歌う場面が増えることが少なからず影響していると言えるだろう。

 

3. 知念侑李の場合

3-1. アルバム編

 知念侑李の場合はどうだろう。

 

図 7 全収録曲中の母音の割合 JUMPing CARの場合

f:id:trumpnomori:20151120221101p:plain

(1 = [a], 2 = [e], 3 = [i], 4 = [o], 5 = [u])

 

図 8 1番歌詞に出てきた母音(曲ごと)

f:id:trumpnomori:20151120221115p:plain

(1 = [a], 2 = [e], 3 = [i], 4 = [o], 5 = [u])

 

 アルバムJUMPing CARでは、全収録曲中の母音の割合で言うと「a」と「i」がそれぞれ26%、24%と合計で50%を占めている。これは曲数のフラフ(図8)でも顕著で、一番歌詞に出てきた母音が「a」「i」であるのがほとんどである。 

 さて、これはこのアルバムだけなのだろうか。アルバム「smart」の場合を見てみよう。

 

図 9 全収録曲中の母音の割合 アルバムsmartの場合

f:id:trumpnomori:20151120221207p:plain

(1 = [a], 2 = [e], 3 = [i], 4 = [o], 5 = [u])

 

図 10 1番歌詞に出てきた母音(曲ごと)

f:id:trumpnomori:20151120221231p:plain

(1 = [a], 2 = [e], 3 = [i], 4 = [o], 5 = [u])

 

全収録曲中の母音の割合は「a」と「i」がどちらも27%。一番歌詞に出てきた母音の曲数のグラフでもそこまで大きな違いはない。二つのアルバムで少し変化があった有岡大貴の場合とは違って、知念侑李はここ2年ほどで歌う母音が「a」「i」多めであるという特徴が言えるのかもしれない。

 

3-2. シングル編

図 11 スパデリ~キミアトまでのシングルでの母音の割合

f:id:trumpnomori:20151120221246p:plain

(1 = [a], 2 = [e], 3 = [i], 4 = [o], 5 = [u])

 

図 12 スパデリ~キミアトまでのシングル歌詞の中で一番多い母音(曲数)

f:id:trumpnomori:20151120221257p:plain

(1 = [a], 2 = [e], 3 = [i], 4 = [o], 5 = [u])

 

 母音の割合でいうと一番多いのがaの30%、次に多いのがiで23%・oが21%とほとんどiとoの割合は変わらない結果となっている。しかし図12を見るとiが一番多い曲が3曲あるのに対しoが一番多い曲は一切ない。つまりa, i, oが母音になる語を中心に歌っているが、その中でもaが母音となる言葉が一番多い曲がシングルでは多いということだろう。これは有岡大貴がシングル曲になるとiが多くなることと比べると非常に興味深い結果となった。

 

4. 中島裕翔の場合

4-1. アルバム編

 さて、まずは二人と同様に最新アルバムから見ていこう。

 

図 13 全収録曲中の母音の割合 アルバムJUMPing CARの場合

f:id:trumpnomori:20151124152907p:plain

(1 = [a], 2 = [e], 3 = [i], 4 = [o], 5 = [u])

 

図 14 1番歌詞に出てきた母音(曲ごと)

f:id:trumpnomori:20151124152925p:plain

(1 = [a], 2 = [e], 3 = [i], 4 = [o], 5 = [u])

 

 母音の総数から出した各母音の割合はaの音が一番多く27%、そしてeを除いた他の3つの母音がそれも20%程度という結果になっている。これはさほど珍しいというわけではない。しかし他のグラフを思い出すと、今までは円グラフと棒グラフの結果に関連性がそれほど見えてこなかったため、円グラフの結果が図14の棒グラフにも反映されているという点は特筆すべきかもしれない。

 

図 15 全収録曲中の母音の割合 アルバムsmartの場合

f:id:trumpnomori:20151124152950p:plain

(1 = [a], 2 = [e], 3 = [i], 4 = [o], 5 = [u])

 

図 16 1番歌詞に出てきた母音(曲ごと)

f:id:trumpnomori:20151124153007p:plain

(1 = [a], 2 = [e], 3 = [i], 4 = [o], 5 = [u])

 

 アルバムsmartの場合、aが27%程度であるのはJUMPing CARと変わらないが、iが26%前後とaとほぼ同じ割合になり、e、o、uの割合がほぼ同じになっている。図16よりやはり中心はaであり、その周りを埋めるようにiとuが多いのはどちらのアルバムでも共通しているようだ。図15の円グラフは他と比べてバランスの良いグラフと言えるだろう。

 

4-2. シングル編

 シングルはどうだろうか。次のグラフを見てみよう。

 

図 17 スパデリ~キミアトまでのシングル歌詞の中で一番多い母音(曲数)

f:id:trumpnomori:20151124153024p:plain

(1 = [a], 2 = [e], 3 = [i], 4 = [o], 5 = [u])

 

図 18 スパデリ~キミアトまでのシングル歌詞の中で一番多い母音(曲数)

f:id:trumpnomori:20151124153036p:plain

(1 = [a], 2 = [e], 3 = [i], 4 = [o], 5 = [u])

 

 やはりaが図17のグラフでも多く、iとuが20%前後とほぼアルバムと同じような結果になっている。このことを念頭に置いて図18を見ると、iが一番多い母音である曲が一曲もないのは意外だが、それを含めても母音のバランスの良いパートの割り当てられ方と言えるのではないだろうか。

 

5. 考察

  これまで有岡大貴、知念侑李、中島裕翔のパートの特徴を細かく見てきたが、自分なりに特徴を次の表にまとめてみた。

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やはり有岡大貴のシングル曲の場合を除くほとんどで母音「a」が多く、表を見てもそのことは明らかである。比較的パートに振り分けが多い3人であるから、少なくともHey! Say! JUMPのアルバム曲・シングル曲は全体として母音aが多いと言っても過言ではないのではないだろうか。

 

細かい数は以下の表の通りです。(表の無断転載禁止)

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6. おわりに

 ここまで調査して、やはりメンバー三人とっても違いがあることが分かった。当初はかの爆モテ有岡大貴の魅力を知るための一つの手段として歌うパートの母音を調べて他のメンバーとの比較を行うつもりだったが、その結果からそれぞれがそれぞれに違いを持ち、それが個人の魅力になっているのかなと改めて感じることができた。機会があれば他のメンバー、そしてカップリング編も調べてみたいと思う。

 

...なーんて、堅苦しい書き方でしたが、いかがでしょうか?調査していてとても大変でしたが楽しかったです(笑)読んでいただきありがとうございました!